GravityKeycapsの製造品質について知っておいてもらった方が良いと思い記事を書きました。ちょっと長いですが、すでに購入してくださった方、購入を検討している方に読んでいただきたいです。
簡単にまとめてしまうと、GravityKeycapsは3Dプリンタ製で、市販のキーキャップほどの品質は提供できません。キーキャップの足がスカスカだったり、キツすぎたりしたらサポートまで連絡してください。代品を送るなど対応いたします。品質の低い状態で使っていただくのは本意ではないのでご協力いただけるととても助かります。
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ここからはより詳細に製造品質についてご説明します。
市販キーキャップの多くは射出成形という方法で、安定して高精度のプラスチックを製造しています。
一方、GravityKeycapsは3Dプリント工場に注文をして製造されています。
MJFという粉末を固める方法で作られていて、表面はザラザラです。
このままでは手触りが悪いので、バレル研磨という方法で表面を磨いてもらっています。この研磨のおかげでサラサラの触感が得られ、使っていてとても気持ちが良いです。
しかし、この研磨が品質に影響を及ぼしてしまいます。この研磨はどの箇所も一定して削るのではなく、その時々によってどの箇所がどれくらい削られるかが変わってきます。そのため、キーキャップの足が削られすぎたり、あまり削られなかったりということがあります。
通常は問題のないくらいのばらつきなのですが、GravityKeycapsが採用している規格の形状の足は細く、研磨するには不安定な形状をしているため、問題が出てきてしまいます。
1セット作っても、1〜2割程度は使えない事が多いです。(運の悪い時は削られ過ぎてまるまる使えない時もあり、こちらの精神も削られます・・)
しかし、これは工場側が悪いわけではありません。工場側の受け入れ基準を違反しているものを無理を言って作ってもらっているのが原因です。本来なら足が細すぎて受け入れてもらえない形状になっています。
そのため、販売基準に満たないものが作られるリスクをこちらで負っています。販売基準を満たしているかチェックするために、一度実際にスイッチに挿して確認をしています。例えば、今回は5セット発注したのですが、このような感じで使用できないものが出てきます。(上がNG分)結局、1セット分は他のセットの補完で使うため、実際は4セットしか販売はできません。
これは比較的良い方で、昔は足が折れているものが多かったりしました。何回も注文しているために、担当の方の裁量で最適化をしてくれているのだと思います。本来であれば大量処理のために、研磨の設定も一定のはずですが、ある程度調整してくれているのだと予想しています。ありがたいです。
内情を話してしまうのもお恥ずかしいと思いながら、「不満を持ちながらも使っている人がいるのでは」という不安から記事にしました。
チェックはしているのですが、見逃して品質の低いものを出荷してしまう可能性はゼロにはできません。このような状態なので、おかしいと思う物があったら遠慮なくご連絡いただきたいというのがお願いです。
多くの方に気に入ってもらえていて、たくさんの方に使っていただきたいので、モデリングの改善など並行して進めていますが、バランスを取るのがとても難しく難航しています。現状のご理解をいただけると助かります。